FX初心者で失敗例や対策について詳しく知りたいと考える方は多いことでしょう。
どのような失敗例があり、どんな対策が有効かを知っていれば、失敗リスクを軽減でき稼げる可能性を高められるからです。
そこで、FX初心者に多い失敗15例と失敗しないための対策について解説します。
目次
FX初心者に多い失敗例15選
FX初心者に多い失敗例には「FXは運で決まると勘違いしている」「とりあえずでエントリーをする」「スワップポイントを狙って為替差損を負う」などがあります。
失敗例を知ることで、どのようなリスクが潜んでいるかを把握できます。
ここでは、FX初心者に多い失敗例15選について見ていきましょう。
1.勉強をせずに勢いだけで始める
FX初心者に多い失敗例として、勉強をせずに勢いだけでFXを始めることがあります。
「勉強なんてしなくてもFXは勝てる」
「勉強なんて面倒なことはしたくない」
「なんとなく勝てそうだから大丈夫」
など、基本的な知識も習得しないままFXを始めても失敗するのは当然です。
FXに限った話ではありませんが、何も知らない状態で始めて上手くいくほど投資は甘くありません。
取引ツールの使い方やチャートの見方、注文方法、利益が出る仕組みなど、事前の基礎知識の習得は必須です。
勉強もせずにFXを始める場合は、損することを覚悟しなければなりません。
2.FXは運で決まると勘違いしている
「FXはギャンブルみたいなものだから運で決まる」
「上がり・下がりは運で決まる」
などと勘違いしているFX初心者は失敗します。
FXを始めたらわかりますが、運だけで勝ち続けることは困難です。
テクニカル分析やファンダメンタルズ分析をして、トレンドの方向性や転換点、今後の展開、売買タイミングなどを見極めて取引をすることで、ようやく稼げるようになります。
「さっき下がったから上がるかな？」「なんとなく下がりそう」など、運や勘に頼った取引では損失が膨らむ一方で、早期に市場から退場することになるでしょう。
運で決まると勘違いしている人は、高い確率で失敗してしまいます。
3.デモトレードで練習をしない
FX初心者によくある失敗例が、デモトレードで練習をせずに本番を始めてしまうことです。
知識を習得したとしても、実践で使えなければ意味がありません。
デモトレードは、注文方法や分析方法、取引ツールの使い方などを学ぶ最適な場です。
予想が外れても実際のお金は1円も減らないため、思い切り分析や取引を試せます。
移動平均線や一目均衡表、ボリンジャーバンド、MACDなどテクニカル分析のやり方を本やサイトで学ぶだけでなく、実践で試すことでノウハウを身につけられます。
デモトレードで練習せずに、いきなり本番を始めてしまうと、ツールの使い方や注文の仕方、分析方法など戸惑うことが多く損する可能性が高いです。
4.とりあえずでエントリーをする
とりあえずでエントリーしてしまうことも、FX初心者に多い失敗例です。
経験豊富なFXトレーダーの多くはテクニカル分析やファンダメンタルズ分析をして、根拠を持ってエントリーを行います。
相場状況を見極めてエントリーしないと、稼げる可能性が低くなるからです。
分析をせずに、何の根拠もなくエントリーをすると、損した場合にも何が悪かったのかわからず改善することができません。
根拠なく、とりあえずでエントリーしても損する可能性が高いので失敗してしまいます。
5.高レバレッジで取引してしまう
FX初心者が高レバレッジ取引に手を出して失敗する例も多いです。
証拠金の数倍〜数十倍の金額で取引ができるレバレッジは、資金効率を高め多くの利益を狙えるのが特徴です。
しかし、相場が不利な方向に動けば多くの損失を抱えることになります。
高レバレッジ取引はハイリスク・ハイリターンになるため、経験が浅く知識が少ないFX初心者には危険です。
FX初心者はレバレッジを低くして、リスクを抑えるのが基本です。
経験の浅いうちから高レバレッジ取引をすると、あっという間に大損するリスクがあります。
6.証拠金維持率に意識が向いていない
FX初心者に多い失敗例の1つが、証拠金維持率に意識が向いておらず、すぐにロスカットになることです。
多くのポジションを持ったり含み損が多くなると、証拠金維持率は下がります。
証拠金維持率がFX会社のロスカット基準を下回ってしまうとロスカットが執行され、すべてのポジションが強制決済されるため証拠金の大半を失います。
経験豊富なトレーダーであれば資金管理を徹底し、十分な証拠金維持率を確保しますが、FX初心者は意識していないことが多いです。
証拠金維持率をコントロールしなければ、ロスカットリスクが高まり大損してしまいます。
7.スワップポイントを狙って為替差損を負う
スワップポイント狙いで長期保有している間に、スワップポイント以上の為替差損を負うのもFX初心者に多い失敗例です。
相場分析をせず、スワップポイントだけに意識が向き、多くの為替差損を抱えてしまいます。
2ヶ国の金利差調整分であるスワップポイントはFXの魅力ですが、まとまった利益を得るには時間がかかります。
スワップポイントを稼ぐ間に相場が大きく動いてしまえば、損益はトータルでマイナスです。
スワップポイントばかりに気を取られたり相場分析を怠ると、大きなダメージを負ってしまいます。
8.利確や損切りができない
「もっと上がるかもしれない」と待っている間に価格が下がったり「回復するはず」と期待している間に相場がさらに下がるなど、利確や損切りができないこともFX初心者に多い失敗例です。
根拠もなく相場が自分の都合の良い方向に動くと淡い期待を持ち、いつまでも利確や損切りができず、多額の損失を抱えてしまいます。
決断の先延ばしや感情的な取引は、大抵悪い結果を招きます。
FXで継続的に利益を稼ぐには、計画的な利確と損切りが必要です。
計画的に躊躇なく利確と損切りをすることで、感情に左右されることも防げます。
9.新興国通貨に手を出す
新興国通貨に手を出すことで、失敗するFX初心者も少なくありません。
新興国通貨は金利が高く値動きが大きいため、短期間で多くの利益を狙えるのが魅力です。デイトレで多額の利益を稼いでいるトレーダーも多いです。
しかし、値動きが大きく短期間で多くの利益を狙えるということは、短期間で大損するリスクもあるということです。
新興国通貨はハイリスク・ハイリターンであることが多いため、FX初心者には向きません。
経験が浅いうちに新興国通貨で取引をすると、大損する可能性があります。
10.常にポジションを持ちたがる
「ポジションがないと落ち着かない」
「いつもポジションを持っていたい」
と、常にポジションを持ちたがるFX初心者は失敗することが多いです。
「ポジポジ病」とも呼ばれ、とにかくポジションを持つことが目的となっているためです。
稼ぐことを目的としていれば、相場分析をしてチャンスと思えばエントリーし、チャンスではないと判断すればポジションは持ちません。そのため、ポジションを持っていない期間も多いです。
常にポジションを持つことは、相場状況を無視することになるため損する可能性は高くなります。
常にポジションを持ちたがるのは、FX初心者に見られる失敗例の1つです。
11.経済指標やマーケットニュースをチェックしていない
経済指標やマーケットニュースをチェックしていないと、いつ相場が大きく動くのかわかりません。
また、ファンダメンタルズ分析もできないため、相場分析の精度が落ちる可能性があります。
経済指標やマーケットニュースのチェック、テクニカル分析に加えてファンダメンタルズ分析も行うのはFXの基本です。
これらを疎かにして失敗するFX初心者は少なくありません。
12.最初から大金を投じる
最初から大金を投じて失敗するFX初心者も多いです。
経験が浅いうちは高い分析力や判断力が身についていないため、大損するリスクがあります。
FXに慣れていないため、多額の含み損を抱えると焦りが生じ、冷静な判断ができなくなります。
初心者のうちは少額資金で経験を積むことが大切です。いきなり大金を投じて稼げるほどFXは甘くありません。
リスク管理や資金管理ができるようになってから、投資金額を上げていくべきです。
13.生活資金を使ったり借金をする
生活資金を使ったり借金をしてFXをすると失敗する可能性が高いです。
「なんとしてでも稼がないと」
「負けたら大変なことになる」
と気持ちに余裕がなくなり冷静な判断ができなくなります。
また、生活資金や借金を使って損してしまうと、取り戻そうと考えて、さらにお金を投じることになります。
冷静な判断ができる精神状態ではないため、そのお金も損することが多いです。
悪循環に陥り、損失はどんどん膨らんでしまうでしょう。
生活資金や借金を使って取引するのも、FX初心者に見られる失敗例です。
14.最初から海外FX会社を使う
FX初心者のよくある失敗例の1つが、最初から海外FX会社を使うことです。
海外FX会社は、数百倍のレバレッジ取引や豊富な通貨ペア、入金ボーナスなどが魅力ですが、初心者には向きません。
国内FX会社とは取引ツールの使い勝手が異なり、日本語対応していない海外FX会社も多いからです。
困ったことがあっても、日本語で問い合わせができない可能性があります。また、なかにはトラブルが多く怪しい海外FX会社もあります。
FXの知識や経験が乏しいうちから海外FX会社を利用するのは、リスクが高いため注意が必要です。
15.数種類の通貨ペアに手を出す
1つの通貨ペアに絞らず、複数の通貨ペアに手を出して失敗するFX初心者も多いです。
各通貨で特性が異なるため、複数の通貨ペアで取引するには、幅広い知識やノウハウが必要になります。
知識やノウハウがない初心者が複数の通貨ペアで取引をしても、良い結果は生まれません。
まずは1つの通貨ペアで経験を積み、FXの知識やノウハウを身につけてから通貨の幅を広げるべきです。
初心者のうちから数種類の通貨ペアに手を出してしまうと、どの通貨ペアの取引も上手くいかない可能性があります。
FX初心者が失敗しないための対策
FX初心者は失敗リスクを抑えるためにも
「デモトレードで注文方法や分析方法を練習」
「取引前の相場分析」
「米ドル、円などメジャー通貨で取引」
などの対策を行いましょう。
事前に対策を施すことで、失敗リスクを減らし、稼げる可能性を高めることができます。
ここでは、FX初心者が失敗しないための対策について確認していきましょう。
本やセミナー、動画による勉強
FX初心者の失敗リスクを軽減するために、本やセミナー、動画で勉強をしましょう。
基本的な知識を身につけたうえで取引を始めないと、高い確率で失敗します。
著名トレーダーやアナリストなどによる本は1,000円〜1,500円程度で購入できます。2〜3冊読めば、FXの基本的な知識を習得できるでしょう。
また、WEBサイトや動画、セミナーであれば無料で学ぶこともできます。
最低限以下の基本的内容を勉強してから本番に臨むようにしましょう。
・注文方法
・チャートの見方
・経済指標の見方
・重要経済指標
・マーケットニュースの見方
・通貨の特性
・テクニカル指標の使い方
・ファンダメンタルズ分析方法
・スワップポイントの仕組み
・レバレッジの仕組み
・証拠金維持率とロスカット
「勉強なんて面倒」と思うかもしれませんが、FXを始めるなら基本的知識の習得は必須です。
しっかりと勉強してから取引をスタートするようにしましょう。
デモトレードで注文方法や分析方法を練習
知識だけ習得しても実践で使えなければ意味がありません。
本やサイトで身につけた知識をデモトレードで練習するようにしましょう。
デモトレードでは、以下のような注文方法や分析方法を実際に使って練習できます。
・成行注文
・指値注文
・逆指値注文
・OCO注文
・IFD注文 など
・移動平均線
・一目均衡表
・ボリンジャーバンド
・パラボリック
・エンベロープ
・MACD
・ストキャスティクス など
また、トレンドラインの描き方や取引ツールの使い方なども身につけられます。
デモトレードは各FX会社が無料で提供しており、実際のお金が減ることもありません。
デモトレードで練習し、実践的スキルを身につけたうえで本番に臨むようにしてください。
取引前の相場分析
取引する前にテクニカル分析やファンダメンタルズ分析をするようにしましょう。
相場分析をしてチャンスの時だけ取引することで、なんとなくのエントリーやポジポジ病、勘や運に頼った取引を回避できます。
「今はチャンスだからエントリーしよう」「今後の動向が読みづらいのでポジションは持たないでおこう」など判断できるからです。
また、相場分析をしていれば、予測が外れた場合も「なぜ外れたのか？」「分析のどんな点がダメだったのか」など原因を検証し、改善して次回に生かせます。
失敗リスクを軽減し、稼げる可能性を高めるためにも取引前の相場分析を徹底しましょう。
事前の取引ルール決め
感情的な取引を防ぎ、安定的な収益を目指すためにも、事前に取引ルールを決めましょう。
・移動平均線でゴールデンクロスが発生したらエントリーする
・ボリンジャーバンドで±2αに達したらポジションを持つ
・●pips上昇したら利確する
・含み損が▲円になったら損切りする
など自分なりの取引ルールを決めておけば、なんとなくの取引がなくなり、淡い期待を持って利確や損切りを先延ばしすることもありません。
感情的な取引で失敗リスクを高めないために、取引ルールを事前に決めておきましょう。
また、ルール通りに運用しながら、定期的にルールの見直しや改善をすることが大切です。
余剰資金・少額資金でのスタート
FX初心者は余剰資金・少額資金でのスタートを徹底しましょう。
生活資金を使って損すると家計が大変なことになります。負けを取り戻そうとして、さらに損失が膨らむ可能性もあります。
FXに限ったことではありませんが、投資には生活資金ではなく余剰資金を使うのが鉄則です。
また、経験が浅いうちから大金を投じるのはリスクが高いです。まずは少額資金から始めるようにしましょう。
最低取引単位が1,000通貨のFX会社であれば、1万円以下の資金で取引を始めることが可能です。米ドル/円なら4,000〜5,000円で始められます。
FXは余剰資金・少額資金でスタートするようにしてください。
余裕のある証拠金維持率を確保
FX初心者が失敗しないための対策として、余裕のある証拠金維持率を確保しましょう。
証拠金維持率が低くなり、ロスカット基準を下回ってしまうとロスカットが執行され、全ポジション決済されてしまうからです。
ロスカットになると証拠金の大部分を失うことになります。
ロスカット基準はFX会社によって異なりますが、証拠金維持率が50%または100%を下回ったタイミングで執行されることが多いです。
ロスカットによる失敗を回避するためにも、証拠金維持率は最低でも200〜300%以上を保ちましょう。
そして、常に証拠金維持率をチェックしてリスク管理をするようにしてください。
米ドル、円などメジャー通貨で取引
FX初心者は少しでも失敗リスクを軽減するために、米ドルや円などのメジャー通貨で取引をしましょう。
たとえば、南アフリカランドやメキシコペソなどの新興国通貨は、相場が激しく不安定なうえに情報量は少なめです。そのため、FX初心者が手を出すと失敗するリスクが高いです。
米ドルや円などのメジャー通貨の相場は、激しく動く時もありますが比較的安定していることが多いです。また、情報量が多いため、今後の予測がしやすいのが特徴になります。
マイナー通貨や新興国通貨で取引をするのは、経験を積んでノウハウを身につけてからにしましょう。
FX初心者の頃は米ドルや円などメジャー通貨での取引がおすすめです。
低レバレッジでの取引
FX初心者は、失敗リスクを抑えるために低レバレッジでの取引をおすすめします。
レバレッジ10倍や20倍などの高レバレッジ取引は、わずかな値動きで大損する可能性があります。
高レバレッジ取引はハイリスク・ハイリターンで、短時間でロスカットになるリスクも高いため初心者には向いていません。
低レバレッジ取引であれば、相場が値動きをしても高レバレッジほど損失を負わないため、ロスカットリスクも抑えられます。
経験を積むまでは、レバレッジ2〜3倍以下など低レバレッジを意識して取引するようにしましょう。
国内FX会社を選択
初心者は海外FX会社ではなく、国内FX会社を選びましょう。海外FX会社は取引ツールやサポートが日本語対応していない場合もあるためです。
国内FX会社であれば、いつでも日本語で問い合わせができ、取引ツールや各サービスも日本人向けに作られています。
入出金トラブルなども少ないため安心です。口コミや評判も日本語のため、FX会社選びがしやすい利点もあります。
国内FX会社を選ぶ際は、最低取引単位や取扱通貨ペア、スプレッド、スワップポイント、キャンペーン、口コミ・評判などを比較して自分に合った業者を見つけましょう。
まとめ
初心者の時から勘や運に頼ったり慎重さを欠いてしまっては、すぐに大損してしまいます。
少しでも失敗するリスクを抑え、稼げる可能性を高めるために、勉強や練習が必要です。
また、相場分析やルール決めなど慎重さが大切になります。
これからFXを始める予定の方は、ここで紹介した失敗例と対策を参考にし、早速、勉強やデモトレード練習を始めてみてください。
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