移動平均線のクロスはFXのテクニカル分析において超基本であり、重要な手法です。
身につけておけばトレードの精度を上げることが出来るため、必ずマスターしておきたいところ。
そこでこの記事では、移動平均線のクロスの手法やダマシ対策、注意点などを丁重にお伝えしていきます。
「移動平均線のクロスの知識を高め、トレードの精度を上げたい!」という人にぴったりな内容であり、10分くらいで読めますのでぜひ参考にしてください。
目次
移動平均線のクロスとはどんな状態を指すのか?
移動平均線のクロスとは以下の3つの状態を指すのが基本です。
- ゴールデンクロス
- デッドクロス
- パフェークトオーダー
詳しくは次章でお伝えしていますのでそちらをご確認ください。
ゴールデンクロス
ゴールデンクロスとは、短期の移動平均線が中長期の移動平均線を下から上に抜く状態を指します。
上昇サインとして使用され、買い時と判断されるのが基本です。
デッドグロス
デッドグロスとは、短期の移動平均線が中長期の移動平均線を上から下に抜く状態です。
下降サインとして使用され、売り時と判断されるのが一般的になります。
パフェークトオーダー
パフェークトオーダーとは、短期・中期・長期の3本の移動平均線がクロスして並んだ状態です。
上記は上昇時であるため、上から短期・中期・長期という並びになります。
下降時であれば、上から長期・中期・短期という並びです。
3本の移動平均線がクロスしていますので、ゴールデンクロスやデッドクロスよりも強力なサインであり、強いトレンドが出現しているときに良く見られます。
移動平均線のクロスを使った2つの手法
移動平均線のクロスを使った手法はおもに2つです。
- クロス後すぐエントリーする手法
- クロス後の調整を狙う手法
この章では、上記2つの手法をチャート画像付きで紹介しますのでぜひ参考にしてください。
クロス後すぐエントリーする手法
クロス後すぐエントリーする手法はもっとも一般的なパターンです。
上記のようにクロスした後、ゴールデンクロスなら買い、デッドクロスなら売りで
すぐエントリーします。
クロス後の調整を狙う手法
クロス後の調整を狙う手法も良く使われます。
ゴールデンクロスなら上昇した後、下降してから移動平均線まで戻ってきて反発するパターンが多々あります。
デッドクロスなら下降した後、上昇して移動平均線まで戻ってきて反発するパターンが良く見られます。
こうような動きを狙うのがクロス後の調整を狙う手法です。
移動平均線のクロスにはダマシがある!回避するための5つのコツ
移動平均線のクロスには「ダマシ」があるので要注意です。
ダマシとは言葉のとおりで、インジゲーター等でサインが出現したのにそれをとは逆の動きをしてしまうことです。
移動平均線のクロスで言えば、ゴールデンクロスが出現したのに下降する、デッドクロスが出現したのに上昇するといった状態になります。
ダマシをすべて回避するのは不可能ですが以下の対処法を実行すると、ダマシに合う可能性を減らせます。
- 角度に注目する
- 上位足を分析する
- チャートパターンを確認する
- クロス後の調整でエントリーする
- 他のインジゲーターも使う
上記について詳しくは次章でお伝えしています。
角度に注目する
移動平均線がクロスしたらその角度に注目してください。
移動平均線の角度が急なほどレートに勢いがあるということですので、クロスの信用度が上がります。
先のチャート画像では短期(青線)と中期(緑線)の両方ともに角度がある状態でクロスしており、その後しっかり上昇しています。
逆に移動平均線の角度が緩やかな場合はレートに勢いがないということになるため、クロスの使用度が下がるのです。
先のチャート画像では中期(緑線)の角度が緩い状態でクロスしていますが、ダマシになってすぐ下降してしまっていますね。
よって、移動平均線の角度が急な状況だけエントリーすればダマシを減らすことが可能です。
上位足を分析する
トレードする時間足だけでなく、上位足も分析すればダマシを回避しやすくなります。
上位足とはトレードする時間足よりも大きな時間足のことです。
5分足でトレードしているなら、1時間足や日足などがそれに当たります。
上位足を分析する理由は、小さな時間足は大きな時間足の一部を拡大したものにしか過ぎないからです。
このため、小さな時間足も大きな時間足の影響を受けます。
よって、大きな時間足を分析して相場全体の流れを把握しておく必要があるのです。
チャートパターンを確認する
チャートパターンが出現していないか確認するのも有効です。
上記のチャートでは、上昇パターンである「トリプルボトム」が出現しています。
その後に移動平均線がクロスしていますので、トリプルボトムと移動平均線のクロスの2つの根拠でエントリーが可能です。
そのため、移動平均線のクロスだけでエントリーするよりも信頼度が上がり、ダマシの回避率を上げることが出来ます。
クロス後の調整でエントリーする
クロス後に即エントリーするのではなく、調整でエントリーするほうがダマシを回避しやすいです。
買いの場合であれば、移動平均線のクロス後にレートが移動平均線まで戻ってくるのを待ちます。
その後、反発して再度上昇しそうであればエントリーするのです。
売りであれば買いのケースとは逆です。
他のインジゲーターも使う
移動平均線を他のインジゲーターと組み合わせるのも有効です。
移動平均線のクロスだけでなく、他のインジゲーターでもサインが出現したらエントリーするのです。
例えば、「MACD」を組み合わせてみましょう。
上記のチャートでは移動平均線だけでなく、MACDでもゴールデンクロスしてます。
よって、2つの根拠でエントリーすることが可能となり、移動平均線のクロスだけの時よりもダマシを回避しやすくなります。
移動平均線のクロスで注意しておきたいこと2つ
移動平均線のクロスでは注意しておきたいことが2つあります。
- タイミングが遅い
- レンジ相場では使いにくい
上記を知っておかないと移動平均線のクロスを使いこなせません。
詳細は次章でお伝えしていますのでそちらをご確認ください。
タイミングが遅い
移動平均線のクロスが発生するタイミングはチャートよりも遅くなります。
移動平均線はチャートの動きの後追いになるからです。
チャートの動きに対して計算がされ、移動平均線の動きも変化します。
よって、どうしてもチャートよりも動きが遅くなってしまうのです。
相場に勢いがあるときなどは移動平均線が追いつかずにクロス後、レートが延びきっており、エントリーする暇がないことも多々あります。
移動平均線の設定期間を短くすれば反応は早くなりますが、そうするとダマシに合いやすいという欠点も発生します。
こうした点をしっかり頭に入れておかないといけません。
レンジ相場では使いにくい
移動平均線のクロスはレンジ相場では使いにくいです。
移動平均線はトレンド型のインジゲーターであるため、レンジ相場を苦手としているからです。
レンジ相場でクロスしても以下のようにダマシになるケースが多く、レートがすぐに反転することが多いのが欠点になります。
このため、レンジ相場でクロスが発生しても信用せず、様子見するのがおすすめです。
まとめ
移動平均線のクロスには、「ゴールデンクロス」・「デッドクロス」・「パフェークトオーダー」の3つの種類があります。
この3つをしっかりと覚えてきましょう。
トレード方法としては「クロス後すぐエントリーする手法」と「クロス後の調整を狙う手法」の2つが主流なので、この2つを狙うことになります。
ただし、ダマシがあるので以下の対処法をとり、ダマシを回避しやすくしておいてください。
- 角度に注目する
- 上位足を分析する
- チャートパターンを確認する
- クロス後の調整でエントリーする
- 他のインジゲーターも使う
また、「タイミングが遅い」・「レンジ相場では使いにくい」などの注意点もあるため、それらもしっかり頭に入れておきましょう。
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