FXで安定的な収益を得るには、損切りによるリスクコントロールが重要です。
しかし、FX初心者の方の中には、損切りとは何なのか、意味や使い方、注意点などを知らない人がたくさんいます。
そこでここでは、損切りの意味や損切りポイント、メリット・デメリットや注意点について解説します。
目次
損切りとは
損切りとは、相場が反対方向に動いて含み損を抱えている時に、ポジションを決済して損失を確定させることです。
損切りをすることで損失は確定しますが、将来どこまで増えるかわからない損失額を限定できます。
FXで安定した収益を出し続けるには、上手く損切りをして損失額をできるだけ少なく抑えることが大切です。
損切りをする意味
FXで利益を得るには、できるだけ多くの利益を確保して損失額は少なく抑えることが大切です。
含み損が発生した時にそのまま放置する方法もありますが、損失が拡大するリスクがあります。
損切りはこのリスクを摘み取るものです。
状況が今以上に悪くなる可能性があるので、その前に手を打ちます。
FXで100%勝ち続け1円も損失を負わないことは不可能です。利益が出る場合もあれば損失を負うこともあり、トータルで勝つことが重要になります。
損切りによって損失額を抑えることができれば、収支がプラスになる可能性は高くなります。
損切りをしない場合
損切りをしないでいると、相場が回復して損失額が縮小する可能性もあります。しかし、その可能性に期待するのはリスクが高く危険です。
上手く相場が回復すればいいですが、損失が拡大することも考えられます。
「きっと上向くはず」と根拠なく待っていても、多くの場合、損失はどんどん膨らむばかりです。
含み損が多くなると、ロスカットの危険性も出てきます。
また、資金拘束期間が長くなるので、新たな取引機会も失われてしまいます。
塩漬けなど損切りをしない方法もありますが、多くのFXトレーダーは継続的に利益を稼ぐために損切りを徹底しています。
損切りをしないと、含み損が増えて損失が拡大するリスクがあるので注意してください。
代表的な損切りポイント
サポートラインを下回るまたはレジスタンスラインを上回る、値幅や損失、ファンダメンタルズの悪化など、いくつかの損切りポイントがあります。
代表的な損切りポイントを知っていれば、初めての人でも損切りタイミングのイメージを持ちやすくなります。
ここでは、代表的な3つの損切りポイントについて見ていきましょう。
サポートラインやレジスタンスラインのポイントで損切り
サポートラインやレジスタンスラインを活用して、損切りポイントを決めることもできます。
たとえば、上記画像のように「価格がサポートラインを下回ったら損切り」するというものです。
サポートラインは支持線として下値を支えるため、価格が下回ると、トレンド転換をして一気に下落する可能性があるためです。
また、売ポジションの場合は、レジスタンスラインを上回ったタイミングを損切りポイントとして考えることができます。
「●pipsの損失」「▲円の損失」など値幅・損失による損切り
「10pips下がったら損切り」「含み損が2万円になったら損切り」など、値幅や損失によって損切りポイントを決めるのも一つです。
あらかじめ損切りする値幅や損失が決まっておけば、ストップ注文が出せます。
ストップ注文であれば、指定した価格まで下落すると自動で決済されるため、仕事が忙しく頻繁にチャートを確認できない人でもリスクコントロールがしやすくなります。
スキャルピングやデイトレードなど短期売買を中心とするトレーダーは、値幅で損切りタイミングを決めていることは多いです。
ファンダメンタルズが悪化することでの損切り
ファンダメンタルズが悪化したタイミングも、1つの損切りポイントです。
たとえば
「新型コロナウイルス感染症の感染者が全世界で拡大している」
「米中対立が悪化した」
「アメリカの雇用統計が予想を大幅に下回った」
など、市場の関心が高いことの状況が悪化すれば、相場が下落する可能性が高いです。
そのため、ファンダメンタルズが悪化したら、損失拡大のリスクを抑えるために損切りをします。
損切りで大切なこと
損切りで大切なことは「あらかじめルールを決めておく」「損切りした後は勉強材料にする」の2つです。
感情が入る余地を少なくし、システマティックに損切りを行うことで結果が安定するようになります。
また「損失を確定させて終わり」ではなく、勉強してFXのスキルアップにつなげることで、今まで以上に利益を得やすくなります。
ここでは、損切りで大切な2つのことについて見ていきましょう。
あらかじめルールを決めておく
損切りで大切なことの1つが、あらかじめルールを決めておくことです。
・●pips下がったら損切りをする
・含み損が●●円になったら決済する
・サポートラインを下回ったら損切りする
など、事前に損切りルールを決めておきましょう。ルールを決めていれば、感情に左右されずに済むからです。
ルールがなければ
「もう少し待てば相場が回復するかもしれない」
「きっと上がるはず」
など根拠のない期待を持ち続けて、いつまでも損切りはできないでしょう。
損切りできなければ、損失額はどんどん増える可能性があります。感情的な取引では、継続的に利益を得ることはできません。
あらかじめ決めたルールに則って損切りを行うようにしましょう。
損切りした後は勉強材料にする
上級トレーダーでも損切り後に「もっと良いタイミングでエントリーすれば損失は出なかったのではないか?」「損失を出さないためにはどうすればよかったか?」など反省をします。
FX初心者なら、なおさら反省や後悔があるものです。
損切りによって反省や後悔したことを勉強材料にすることが大切です。勉強をすれば知識やノウハウが増え、利益が出る可能性も高くなります。
たとえば、エントリーしたタイミングが悪かった場合、原因は相場分析の精度であることが考えられますので、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析の勉強や練習を行いましょう。
そうすれば、分析精度を高めることができ、より多くの利益を稼げる可能性があります。
1つの損切りからできるだけ多くのことを学び、FXのスキルアップにつなげましょう。
FXで損切りするメリット
FXの損切りには「損失が増えるのを食い止められる」「次の取引機会を得られる」「精神的な負担を軽減できる」などのメリットがあります。
損切りをすれば、損失額を限定してリスクをコントロールでき、新たな取引機会に備えられます。また、ストレスを抱え精神的につらくなるのも防ぐことが可能です。
どのようなメリットがあるかを知ることで、損切りの重要性をより理解することができます。
ここでは、FXで損切りするメリットについて見ていきましょう。
損失が増えるのを食い止められる
FXで損切りするメリットの1つが、損失拡大を食い止められることです。
ポジションを決済することで損失は確定しますが、これ以上含み損が膨らむことはありません。
損切りせずに損失が拡大してしまうと、ロスカットの危険性も高まります。
損切りは、将来どこまで増えるかわからない損失額を限定させることが可能です。
リスクをコントロールできる
損切りは、自分でリスクをコントロールすることにもつながります。
「●pips下がったら損切り」「含み損が▲円になれば損切り」など自分のタイミングで損失を確定できます。
リスクをできるだけ小さく抑えることで、利益を稼ぎやすくなります。
次の取引機会を得られる
損切りによってポジションを決済すれば、資金の拘束がなくなるため新たな取引に備えられます。
チャンスがあれば、すぐに次の取引が可能です。
損切りしない場合は資金が拘束されたままなので、新たにポジションを持つことができず、取引チャンスを逃す可能性があります。
損切りは、損失を限定するだけでなく、次の取引機会を生み出す重要なものです。
精神的な負担を軽減できる
損切りをすれば、ストレスを感じて精神的につらくなるのを防げます。
損切りせずに含み損が多くなれば「やっぱりあの時に損切りすればよかった」「なぜあのタイミングでエントリーしたのか」など、後悔の念に駆られ、大きなストレスを抱えてしまいます。
精神状態が悪いと冷静な判断ができずに感情的になってしまい、さらに傷口を広げることになるでしょう。
損切りをすれば損失額は確定しますが、精神的な負担を軽減できます。
FXで損切りするデメリット
FXの損切りには「損失が確定してしまう」「損切り後に相場が回復することもある」「精神的ダメージが大きい場合もある」などのデメリットがあります。
あらかじめデメリットも把握したうえで、損切りの計画を立てることが大切です。
ここでは、FXで損切りするデメリットについて見ていきましょう。
損失が確定してしまう
損切りをするデメリットの1つが、損失が確定してしまうことです。
損切りするまでは含み損となるため、相場が回復すれば損失は縮小します。
しかし、損切りしてポジションを決済すれば損失が確定するため、その後相場が回復しても損失額が減ることはなく、証拠金は減少してしまいます。
損切り後に相場が回復することもある
上記でも書きましたが、損切りした後に相場が回復することもあります。
多くの人が経験することであり「何でこのタイミングで損切りしてしまったのだろう」と後悔することも少なくありません。
相場が回復する可能性も考慮したうえで、損切りするのが大切です。
また、後悔や反省をする度に勉強材料と考え、自身のスキルアップにつなげましょう。
精神的ダメージが大きい場合もある
損切りタイミングが悪く、多額の損失を負うと精神的ダメージが大きい場合があります。
精神的ダメージが大きいと「なんでFXを始めてしまったんだろう」など、FXを始めたことに対して後悔や疑問を持ってしまうでしょう。
また、損失額を取り戻そうと焦ってしまい、さらに多くの損失を負うこともあります。
損切りで大きな精神的ダメージを負わないためには、損失額が少ないうちに損切りを徹底することです。
事前に決めた損切りルールを徹底し、損失は最小限に抑えましょう。
損切りする際の注意点
損切りはロスカット寸前のタイミングを避け、事前に決めたルールを厳守することが大切です。
また「本当に今のルールでいいのか?」と損切りルールを定期的に見直すことも必要です。
ここでは、損切りする際の注意点について確認していきましょう。
ルールを決めたら厳守する
損切りルールを決めたら厳守することが大切です。
感情的な取引にならないようにルールを決めるわけなので、ルールを守らなければ感情的な取引になってしまいます。
「●pips下落で損切りする」「サポートラインを下回ったら損切りする」など、せっかく決めたルールを守らなければ、決めるのに要した時間ももったいないです。
また、決めたルールを試してみないと改善点もわかりません。
損切りルールを決めたら厳守するようにしましょう。
損切りのタイミングに絶対はない
損切りのタイミングに絶対はありません。
どれだけ経験を積んだ上級トレーダーでも、損切り後に相場が上がることはありますし「もっと早く損切りすればよかった」と後悔や反省をすることもあります。
また、より良いタイミングで損切りを実行するために、定期的にルールを修正したりしています。
損切りのタイミングに絶対はないため「もっと良いタイミングで損切りはできないか?」と疑問を持ち、定期的にルールを見直すことは大切です。
ロスカット寸前の損切りはしない
損切りをする際は、できるだけ損失を抑えることが大切です。
損切りが遅く、含み損が増えてしまうと、証拠金維持率が低下してロスカットの危険性が高まります。
ロスカット水準に近い場合は、相場が一気に動くと損切りが間に合わず、ロスカットになってしまいます。
ロスカットが執行されると、全ポジションが強制決済されるため多額の資金を失うことになるでしょう。
普段から証拠金維持率に余裕を持たせたうえで、損切りタイミングがロスカット寸前にならないようにしてください。
まとめ
損切りとは、FXで継続的に利益を出すために重要なものです。リスクコントロールにつながり大きな損失を防ぐことができます。
サポートラインやレジスタンスライン、値幅やファンダメンタルズの悪化など、損切りポイントはいくつかあります。
ルールを決めたら厳守し、ロスカット寸前など致命傷にならないタイミングで損切りを行うようにしましょう。
FX初心者の方は、まずはデモ口座などで練習してから本番に臨むのをおすすめします。
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