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FXでレバレッジを掛けたときの損失計算【損失額のシミュレーション】

FXではレバレッジを使って取引が可能です。

そこで疑問なのが、「レバレッジを掛けるとどのくらいの損失額になるか?」ではないでしょうか。

利益も気になりますがFXでは負けることもあるため、損失額も気になるものです。

そうした疑問を解決すべくこの記事では、FXでレバレッジを掛けたときの損失計算を解説していきます。

目次

FXの「実行レバレッジ」について知っておこう!

はじめに、「実行レバレッジ」について知っておく必要があります。

実行レバレッジとは、「口座資金に対してどのくらいのレバレッジで取引をしているか?」というものを表したものです。

計算式は次のとおり。

実効レバレッジ=(現在のレート×取引数量)÷口座資金

例えば、口座資金50万円のとき、米ドル/円を120円で1万通貨の取引をするなら次のように計算します。

(120円×1万)÷50万=2.4

上記のケースでは実効レバレッジは2.4倍です。

一般的にレバレッジとはこの実効レバレッジを指します。

レバレッジの設定方法について

FX初心者だと「レバレッジとはどこで設定するのか?」と疑問があるかもしれません。しかし、レバレッジは直接設定するわけでないです。

先の計算を見ても分かるとおり、レバレッジは現在のレートと取引数量、口座資金によって計算され決まります。

実際のところは、取引数量(LOT・枚数)でコントロールする感じです。

取引数量を多くすればレバレッジが高くなり、逆に少なくすればレバレッジは低くなります。

FXでレバレッジを掛けたときの損失計算シミュレーション

それでは、FXでレバレッジを掛けたときの損失計算を確認していきましょう。

計算式はややこしいため、シミュレーターを使用するのが手っ取り早いです。シミュレーターは、FX会社やインターネットにあります。

今回は米ドル/円を100円の「買い」で取引するとして、98円まで下落したと仮定してシミュレーションしています。

実行レバレッジ1倍のケース

口座資金損失額
10万円2,000円
50万円1万円
100万円2万円

実行レバレッジ10倍のケース

口座資金損失額
10万円2万円
50万円10万円
100万円20万円

実行レバレッジ20倍のケース

口座資金損失額
10万円4万円
50万円20万円
100万円40万円

シミュレーションまとめ

先のシミュレーションを見てもらえれば分かるとおり、実行レバレッジを上げれば、損失額は大きくなります。

また、口座資金の金額によっても損失額が違います。

例えば、同じレバレッジ1倍でも口座資金10万円の損失額は2,000円ですが、口座資金100万円のケースだと損失額は2万円です。

同じレバレッジでも口座資金が異なると取引数量が違うため、損失額も違ってくると覚えておきましょう。

FXでレバレッジを掛けるときはこの3つに注意!

FXでレバレッジを掛けてトレードするときは以下の3つに注意しておきましょう。

  • 損失額が拡大する
  • 強制ロスカットが発動しやすくなる
  • 追加保証金が発生する可能性が上がる

損失額が拡大する

レバレッジが高くなるほど損失額は拡大します。

勝ったときの利益も増えますが負けたときの損失も大きいです。

ハイリスクハイリターンのトレードになるため、その点を理解しないといけません。

強制ロスカットが発動しやすくなる

レバレッジを掛けると「強制ロスカット」の発動が起こる可能性が上がります。

強制ロスカットとは、保有中のすべてのポジションがすべて決済される措置です。

FX会社には「ロスカット率」というものがあり、それを「証拠金維持率」という数値が下回ると強制ロスカットが発動するのです。

例えば、ロスカット率が50%以下なら、証拠金維持率が50%以下になった瞬間に強制ロスカットとなり、保有しているすべてのポジションが決済されてしまいます。

追加保証金が発生する可能性が上がる

レバレッジを掛けてトレードしていると、「追加保証金」が発生する恐れもあります。

追加保証金とは、「必要証拠金(取引するためにFX会社に預ける担保金)」に不足が出てしまった状態です。

つまり、口座資金にマイナスが発生してFX会社に借金した状態です。

通常であれば強制ロスカットがあるため、追加保証金が発生する前にすべてのポジションは決済されます。

しかし、相場が急変動して暴落や暴騰が起きたときなどは強制ロスカットが間に合わないケースもあるのです。

そうしたときにレバレッジを大きく掛けていると、口座資金にマイナスが発生してしまうこともあります。

追加保証金が発生するとFX会社に不足した金額を追加入金しなくてはいけません。

強制ロスカットを防ぐためにしておきたい対処法3つ!

FXではレバレッジが魅力ですが気を付けてないと強制ロスカットを招きます。

そのため、以下の対処法を確認しておき、強制ロスカットの回避率を上げておきましょう。

  • レバレッジを抑える
  • 証拠金維持率を下げすぎない
  • 損切りをきちんと行う

レバレッジを抑える

レバレッジは上げすぎないのが鉄則です。

どのくらいはトレードスタイルによって異なります。以下を参考にしてみてください。

  • 短期トレード(スキャルピング・デイトレード):最大10倍
  • スイングトレード:最大2~3倍

どのトレードスタイルを選ぶにしても、10倍以上にしないのがおすすめです。
初心者は2~3倍くらいに抑えておくと良いでしょう。

証拠金維持率を下げすぎない

証拠金維持率を下げすぎないようにも気を付けましょう。

証拠金維持率はFX会社のツールに表示されているため、常にチェックしておくようにしてください。

目安は以下のとおりです。

  • 短期トレード(スキャルピング・デイトレード):300%以上
  • スイングトレード:1,000%以上

損切りをきちんと行う

損切りをきちんと行うのも非常に大事です。

強制ロスカットになる一番の原因は、レバレッジを掛けた状態で損切りしなかったことだからです。

レバレッジを掛けなくても強制ロスカットになる危険はありますが可能性は低いです。逆にレバレッジを掛けると可能性が大幅に上昇します。

ただし、きちんと損切しておけば大丈夫です。損切りすればそこで損が確定するため、それ以上の証拠金維持率の減少もありません。

よって、トレードする前に損切りの基準を決めておき、その条件になったら即座に撤退しましょう。

なお、損切りには「逆指値注文」がおすすめです。

逆指値注文は現在レートよりも不利なレートに注文を入れる方法です。

この注文方法を使えば、指定したレートになればFX会社側が自動で損切り注文を発注してくれます。

まとめ

FXでレバレッジを掛けたときの損失計算をするには、実行レバレッジを理解しておく必要があります。

そして、実行レバレッジは口座資金に対してレバレッジです。

FXで「レバレッジ〇倍で取引する」とは、実行レバレッジのことを指すと覚えておきましょう。

実行レバレッジは上げれば損失額が増え、下げれば損失額は増えます。

また、実行レバレッジが同じでも口座資金が違うと損失額は異なります。口座資金が多いほど取引数量が増えるため、損失額多くなると覚えおいてください。

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